ハイライト
Appleは、グループや組織向けのサブスクリプション機能を導入しました。開発者はアプリ内課金とApple Business ManagerまたはApple School Managerの2つのチャネルで複数シートのサブスクリプションを販売でき、段階的なボリューム価格にも対応できます。
主要内容
以前は、ユーザーがチームメンバーのためにサブスクリプションを購入したい場合、アカウントごとに1つずつ購入するしかありませんでした。クラブがメンバーにフィットネスアプリのサブスクリプションを提供したい場合も、各メンバーに個別登録してもらう必要がありました。小規模チーム、企業、学校など、まとめて購入したい場面ではかなり面倒でした。
Appleは現在、2つの解決策を提供しています。
Volume Purchasing: 企業や学校はApple Business ManagerまたはApple School Managerを通じて、サブスクリプションを一括購入できます。既存のデバイス管理サービスでシートを割り当てられ、アプリ配布と同じワークフローを使えます。統一されたID管理が必要な中規模から大規模の組織に適しています。
Group Purchases: ユーザーはアプリ内で直接複数のシートを購入し、招待リンクをほかの人に共有できます。小規模チーム、友人グループ、クラブなどに適しています。Appleはすぐに使えるシート管理システムを提供し、開発者は独自の招待フローも利用できます。
これら2つの機能は、StoreKit 2を使う自動更新サブスクリプションでは標準で有効になっています。サブスクリプションでファミリー共有を有効にしている場合、グループサブスクリプションは標準では無効になり、開発者が設定方法を決められます。
詳細
利用可否の設定(00:43)
App Store Connectでは、サブスクリプションをグループ向けチャネルで利用できるかどうかを制御できます。
- 標準では、サブスクリプションはアプリ内課金とApple Business/School Managerの両方で利用できます
- Apple School Managerのみに限定し、教育機関向けの専用価格を提供できます
- グループ販売を完全に無効にし、個人向けサブスクリプションだけを残すこともできます
段階的な価格設定(01:53)
AppleはVolume Pricing設定を追加し、最大5つの価格帯をサポートしました。各価格帯にはシート数のしきい値と対応する価格を設定できます。
設定例:
- 1-20シート: 1シートあたり月額$19.99
- 21-40シート: 1シートあたり月額$13.99
- 41シート以上: 1シートあたり月額$10.99
50シートを購入する場合、1シートあたりの平均コストは基本価格より約20%低くなります。この割引により、顧客はより多くのメンバーを対象にし、購入をまとめやすくなります。
これらの設定はApp Store Connectで直接完了でき、コード変更は不要です。
購入フロー(03:02)
Volume Purchasing: Apple Business/School Managerがサブスクリプションを表示し、購入を処理します。開発者は、そのサブスクリプションを組織向けに利用可能にしておけば十分です。
Group Purchases: StoreKit 2の購入フローを開始するアプリ内UIを構築する必要があります。プロモーションの流れの中でグループ購入の価値を示し、ユーザーが希望するシート数を収集して、購入リクエストに渡します。
シート管理(04:08)
Volume Purchasingのシートは、組織がデバイス管理サービスを通じて割り当てます。これは現在アプリを配布する方法と同じです。
Group Purchasesでは、購入者がメンバーに共有できる招待リンクが生成されます。Apple標準のシート管理システムには次が含まれます。
- 招待リンクの生成
- メンバーの承諾と割り当ての追跡
- キャンセルなどを含むシートのライフサイクル管理
すでに独自の招待やメンバー管理システムがある場合は、新しいApp Store Server APIエンドポイントを通じて統合できます。新しいAPIはグループ情報の問い合わせ機能も提供し、特定の顧客が参加しているすべてのグループや、グループ内の全メンバーを取得できます。
技術要件(06:24)
- StoreKit 2が必須です
- カスタム統合には新しいApp Store Server APIエンドポイントを使います
重要ポイント
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アプリ内にグループ購入の入口を追加する サブスクリプション画面に「複数シートを購入」オプションを追加し、小規模チーム、クラブ、友人グループがApple Business Managerの複雑な流れを経由せず、アプリ内で複数人向けサブスクリプションを完了できるようにします。StoreKit 2はGroup Purchasesをネイティブにサポートしているため、UIでシート数を収集し、標準の購入リクエストに渡せば十分です。入口: StoreKit 2の
Product.purchase()とGroup Purchases設定。 -
段階的な価格戦略を設定する App Store Connectで最大5つの価格帯を設定し、購入数が増えるほど単価を下げます。たとえば、1-20シートは月額$19.99、21-40シートは月額$13.99、41シート以上は月額$10.99とします。50シートでは、個別購入より平均コストが約20%低くなります。段階的な割引は、顧客に購入規模の拡大とサブスクリプションの集約を促します。入口: App Store Connect -> Subscriptions -> Volume Pricing。
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教育機関向けの専用チャネルを提供する 特定のサブスクリプションをApple School Managerのみで利用可能にし、教育向け割引価格を設定します。学校は統一されたデバイス管理とIDシステムを持っており、ABM/ASMを通じた購入が標準的な流れです。このチャネルは、公開チャネルの価格に影響を与えずに教育市場へ入る助けになります。入口: App Store Connectの利用可否設定で「Apple School Managerのみで利用可能」を選びます。
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独自のシート管理システムを統合する 既存の招待やメンバー管理システムがある場合は、新しいApp Store Server APIエンドポイントでAppleのシート管理と接続します。これにより、既存のユーザー管理フローを保ちながら、グループサブスクリプション収益とAppleの課金処理を利用できます。入口: App Store Server APIのグループ情報問い合わせエンドポイント。
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ファミリー共有とグループサブスクリプションの設定を分けて考える 既存のサブスクリプション設定を確認し、ファミリー共有ユーザーにGroup Purchasesを有効にするかどうかを決めます。ファミリー共有とグループサブスクリプションは標準では排他的なので、製品の位置づけに応じて選びます。個人向け生産性ツールはグループサブスクリプションに向き、家族向けエンターテインメントはファミリー共有に向きます。入口: App Store Connectでサブスクリプションの「ファミリー共有」設定を確認して調整します。
関連セッション
- StoreKitの新機能 — StoreKit 2の最新アップデート
- App Store Connectの基本 — App Store Connect設定の入門
- サブスクリプションの設計原則 — サブスクリプション製品の設計原則
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